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創造性を高めるための「先延ばし」の技法

今回は「先延ばし」についてお話ししようと思います。

一般的に「先延ばし」というと仕事ができない人のイメージがつきまとうかと思います。
私も実際に、タスクをずっと先延ばしする人と一緒に仕事をしたことがあるのですが、足並みが揃わず本当に大変でした。私は元来仕事の期限に怯えるタイプで、あまり先延ばしをしたがらない性格でしたので、しょっちゅうその人と衝突していました。笑

ですが、この「先延ばし」については、やり方次第でむしろ人間をクリエイティブにするのではないか、という研究がございましたので今回はそちらをご紹介していきたいと思います。

今回の記事は、企画業務など創造性が求められる職種の方にはご活用いただける内容かと思いますので、是非参考にしてみてください。

今回の参考文献は『ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代』です。

以下の引用は、ジヘ・シンという博士課程の学生の方が行った実験です。

 シンは学生たちに、大学のキャンパス内にあったコンビニエンス・ストアの跡地にできる、新しい事業の提案書をつくるように指示した。

 学生が課題を開始してすぐには、「別の新しいコンビニを導入する」というありきたりな提案をする傾向にあった。

 次に、無作為に選んだ被験者に課題を先延ばししてもらい、そのあいだに「マインスイーパ」「フリーセル」「ソリティア」などのコンピュータゲームをしてもらったところ、個別指導センターや倉庫などの、より目新しいビジネスアイデアが出されるようになった。

 さらには、最終的な提案書を第三者が評価した(彼らは被験者が課題を先延ばししたか、すぐにとりかかったかを知らされていない)。

 結果、先延ばしにした学生の提案書は、そうでない学生よりも二八パーセントも創造性が高いと評価された

いかがでしょうか。この先延ばしのポイントは、ゲームを行ったことではなく、意図的に課題のことを頭の片隅に置いておいたことにあります。

創造性を高めたのはゲームでも休憩でもないことがわかった。課題を知らされる前にゲームをした場合には、より斬新な提案がでたわけではなかったからだ。よりユニークな提案をするためには、頭の片隅に課題のことを置きながらゲームをして、先延ばしにする必要があったのだ。

このブログをお読みになっている皆さんも、こんなご経験はないでしょうか。

新しいアイデアが求められる状況のときに、その場ではいくら考えても思い浮かばなかったことが、少し時間をあけた後に考えると急に絶妙なアイデアが思い浮かんだり、といった感じです(たいていはお風呂でアイデアを思いつくことが多いみたいですね)。

先延ばしは、業務効率の観点からするとあまり良くない習慣ですが、創造性の観点では魅力あるメソッドだと思います。企業の業務に落とし込むのであれば、定型業務はなるべく効率を優先し先延ばしをしないようにする、企画や業務改善といった非定型業務はなるべく期日にゆとりを持たせて意図的に先延ばしできるようにしていく、といったように、バランス感をもたせた上で取り入れていくのが良いと思われます。

[参考文献]
アダム・グラント 著,楠木建 監訳『ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代』

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