1ヶ月5時間過ごすだけで脳が変わる自然の力

今回は自然に関するテーマでお送りしたいと思います。

結論から申し上げると、自然のなかで1ヶ月5時間過ごすと脳が活性化されるという内容です。

自然というとアウトドアのようなイメージをもたれる方もいらっしゃるかもしれませんが、アウトドアに限らず公園のような人によって整備された自然もここには含まれます。

オフィスワーカーの方で、ちょっとストレスが溜まっているな〜と感じているときに、公園をちょっと散歩してみると気分が落ち着いた、こんな経験をされた方もいらっしゃるのではないかと思います。

自然が人間の脳に与える影響については数多くの研究があり、ストレス解消だけでなく幸福度そのものの向上や、脳の認知機能や集中力の向上といった効果も示唆されております。

自然のなかにいることで幸福度が高まり、結果として仕事のパフォーマンスが高まるのであれば是非とも取り入れたいところですね。

今回の参考文献は『NATURE FIX 自然が最高の脳をつくる 最新科学でわかった創造性と幸福感の高め方』を参照しております。

トゥルヴァイネンの研究チームは、(中略)ストレス回復度、活力度、創造性の度合いに関しても調べ、その結果を数値化することにした。どれも仕事の幸福度に関する項目だ。(中略)質問紙には次のような問いが並んでいる(被験者はそれぞれの度合いを指定されたスケールのなかから選んで答える)。ストレス回復度に関する質問は「気持ち落ち着いている」「日々の仕事に熱意と意欲をもっている」「集中できて、頭が冴えている」など。活力度に関する質問は「生き生きとと活力に満ちている」など。創造性に関する質問は、「新たなアイディアがいくつか浮かんだ」などだ。(中略)

トゥルヴァイネンのチームはある研究で、都会に暮らす三〇〇〇人を対象に、自然のなかですごしたあとの気分の変化とストレスの軽減について尋ねた。すると1ヶ月に5時間、自然のなかで過ごすと、最大の効果が得られるという結果がでた。 

 1ヶ月に5時間ということは、1回あたり30分程度を週2回こなせば達成できる数値です。

ですが、企業によっては近所に公園がないなど対応が難しいかもしれません。ここで、自然の映像によって代用できるかという問いが出てくるかもしれませんが、本物の自然と比べるとあまり高い効果は期待できません。

ワシントン大学の心理学者ピーター・カーンは自身の大学で二種類の実験を行なった。最初の実験では、窓のないオフィスに設置したモニターに自然の映像を映しだした。 すると、そこで働く職員の認知機能と気分に改善がみられた。次の実験では、九〇人の被験者を三つのグループに分け、異なる部屋に入ってもらった。窓の外に本物の自然の風景が広がる部屋、自然の風景が映しだされるプラズマディスプレイが置かれた部屋、そしてただの壁に囲まれた部屋だ。被験者にはまず大勢の前でスピーチをするというストレスを与え、その後、各グループの被験者がストレスから回復する早さを測定した。測定結果を付きあわせたところ、本物の自然の風景を眺められたグループがもっとも回復が早く、自然の映像を眺めたグループはわずかに早く(とはいえ、ほとんど効果は見られなかった)、壁に囲まれたグループは遅かった。

よって、近くに自然がないという場合は、オフィスのなかに観葉植物を設置するなど、なるべく自然の状態に近づける工夫が重要になります(もし植物を設置するスペースがないという場合は、映像でも何もないよりは効果はあります)。 

是非、企業のみなさまにおかれましても、仕事の合間に公園に散歩に行く時間を奨励することや、作業場そのものに自然を取り入れるといった工夫をすることで、結果として従業員の方もパフォーマンスも高まり、より良い結果が得られるのではないかと思います。

[参考文献]

■ フローレンス・ウィリアムズ著(栗木さつき・森嶋まり 訳)『NATURE FIX 自然が最高の脳をつくる 最新科学でわかった創造性と幸福感の高め方』

 ・ Peter H. Kahn, Rachel L. Severson, and Jolia H. Ruckert, “The Human Relation with Nature and Technological Nature,” Current Directions in Psychological Science, vol.18, no.1(2009): p.41

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